鎌倉 明月院  2013/07/12

[su_row] [su_column size="1/3"] 山号:福源山 院号明月院 宗派:臨済宗建長寺派 本尊:聖観音 創建年:応永元年(1394年)以前 開基:上杉憲方 [/su_column] [su_column size="2/3"]

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長谷寺成就院と共に「あじさい寺」で有名な北鎌倉の臨済宗建長寺派の「明月院」、梅雨時には境内に咲く2,500本を越えるヒメアジサイが見頃を迎え、その名のとおり「明月院ブルー」の美しさを求めて多くの人が訪れます。寺伝によると平治の乱で没した山内首藤俊通の菩提のため、永暦元年(1160年)に創建された「明月庵」を草創とし、1380年に関東官領・上杉憲方が禅興寺という寺院を再興した際、明月庵は改名して禅興寺塔頭寺院明月院」となります。この禅興寺の起源は、鎌倉幕府5代執権・北条時頼が別邸に持仏堂をもって再建した「最明寺」まで遡ります。しかし最明寺は時頼の死後に廃絶、時頼の息子、8代執権・北条時宗蘭渓道隆を開山としてこれを再興し、「禅興寺」と改名します。そして関東十刹の第一位に列せられながらも明治初年頃に廃絶、塔頭寺院臨済宗建長寺派明月院として残り現在に至ります。

早朝の正門

総門

北条時頼公御廟

開基時頼公700年遠諱記念碑

はじめての北鎌倉、「北鎌倉なら「明月院」、イチオシですよ」って横浜在住の同僚がガイドブックを送ってくれました。建長寺派の禅寺ながら優しく風情あるお寺でミシュラングリーン二つ星、別名「アジサイ寺」でも親しまれていますが、残念ながらすでにアジサイも終わったばかり、でもお地蔵様が切り花で美しく飾られていました。方丈前の枯山水庭園ではちょうど僧侶が白砂に波を表す筋をゆっくりと描いておられてその見事さにしばらくの間見入ってしまいました。方丈奥につくられた「悟りの窓」と呼ばれる円窓、窓の向こうに広がる庭園を絵画のように垣間見ることができて見どころの一つとなっています。

方丈へ向かう石畳

方丈

方丈丸窓

方丈前の枯山水

一見華やかな「明月院」、和やかに境内を進むと、間口7m・奥行き6m・高さ3mのやぐらが突然眼の前に、鎌倉にある最も大きなものです。憲方の墓とされる宝篋印塔を安置、背後の壁面に浮き彫りになっているのは釈迦如来多宝如来十六羅漢…「明月院境内」として国の史跡に指定されています。鎌倉中期から室町前半まで造られた矢倉ですが、岩盤を刳り貫いた横穴式の墳墓や供養堂、薄暗い洞窟のその異様な雰囲気に思わず足が止まりました。「撮っちゃまずい」、見慣れないその存在にフリーズ状態になって、その後多くを見落としてる… もう一度行かなくちゃなぁ、できれば明月院ブルーの季節に (^’^)

花想い地蔵

開山堂

境内の兎たち